い ろ な ぶ り

tsubaki rocka
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独身OLナツミ26歳文学部卒
朝 いつも通りの通勤経路
蒸れた南武線の車窓から見える
何の変哲もないアパートの窓へ
女を一人 置いてみる

女は男を待っている
人生一の恋に身を焦がしている
男には可愛い妻がいるだろう
女は田舎から出てきて
身寄りはないのだ
痩せた身体に男の子供を身ごもっている

不幸と幸せの入り交じる空想を
散らかしながら通勤します
同じ車内の老若男女
みな等しく不幸で幸せでしょう

男の幸せ女の不幸
女の幸せ男の不幸
天地創造の頃より決まっております
心に想う貴方の幸せは
願えば願うほど私から遠ざかる
こんな身体喰い破って
俗にいう魂とやらになれたなら
性も欲もない存在になって
貴方の傍に添えるでしょうか

性懲りもなくまた恋なんてして
じんわり暖まる心の在処に気付いたりして
ああもうビール飲んで寝たい

仕事はちゃんとするけど
それ以外の時間は貴方のことを考えていたい
幸せとか不幸とかもうどうでもいいので
今こうして素直になりゆく恥ずかしい我が身を
愛でて欲しい

私の身体が分子とか原子とかそういうレベルで
分解できて再結合が容易だったら最早
空気中の塵に混ざって貴方の鼻から体内に
侵入している
鼻がムズムズした後下半身がなんだか
気持ちよくなってきたら
わたしの仕業だと思って下さい

ああわたし完全に恋をしている!
わたしの朝がきらめいている!!

「武蔵溝ノ口!!」


下車す
| 椿六花 | 散文 | 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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